豆チョウ採集とは?
姉のウェブサイトから当『まなNAVI』に引っ越して2回目の記事です! 「はななのフィッシュ日和」第48回目。今回は私の本業(?)。一番力を入れている趣味・遊び。「豆チョウ採集」についてあらためてお話します!!
豆チョウとは、熱帯魚であるチョウチョウウオの赤ちゃん。その大きさは1円玉から500円玉くらい 。豆のように小さいことから、私たち採集家の間では愛情を込めて「豆チョウ」ちゃんと呼んでいます。もちろん、これは正式名称ではありません。
これを伊豆半島や、真鶴半島の漁港や磯で、手持ちの網で採るのが「豆チョウ採集」。私だけでなく父と母、家族みんなでハマっている……どころか、それが嵩じて真鶴にまで引っ越してきちゃった異常な家族がウチだったりします。
豆チョウのヒミツ
この小さな豆チョウちゃんの壮大な冒険は、沖縄あたりのサンゴ礁で産みつけられた「分離浮遊卵」というプカプカ浮かぶ卵から始まります。夏になって台風が沖縄にHITすると、卵はサンゴ礁から外海へと流されてしまいます。
その多くは卵から孵っても、エサの少ない外海で死んでしまいます。だけど、ほ〜んのわずか。一部の卵だけは日本の近くを流れる黒潮(日本海流)に乗って北上します。そして伊豆半島や真鶴半島、三浦半島や房総半島の磯で孵って成長できます。
……そうはいっても成長できるのはせいぜい500円玉の大きさぐらいまで。冬には海水温が下がって死滅してしまいます。以前は「死滅回遊魚」と呼ばれていましたが、最近では「季節来遊魚」という名でも呼ばれることが増えてきました。
採集の舞台:琴ヶ浜
豆チョウ採集にハマるきっかけとなった海が、真鶴町に住んでいる人ならお馴染みの「琴ヶ浜」です。まだ神奈川県の平塚市に住んでいた3歳の頃から、夏になるたびに毎週のように通ってきた、私にとっての特別な場所です。
琴ヶ浜海岸(山下浜)は大きく分けて3つの地形があり、一番チョウチョウウオを採りやすいのは、海に向かって左側にある岩場です。中央にある防波堤のおかげで波が穏やかな場所もあり、小さなお子さんでも安全に泳げます。でも水深が一気に深くなるので浮き輪は忘れずに!
豆チョウ採集には、空気タンクを背負う「スクーバダイビング」のような大掛かりな装備は必要ありません。マスク(水中メガネ)とスノーケル、フィンがあればOKです。
さらに、体温低下を防ぐウェットスーツや、岩場で怪我をしないためのマリングローブ、マリンシューズもあると安心ですね。豆チョウを採る際は、水の抵抗が少ないテグス網(手網)がベストです。穴や隙間に隠れた豆チョウを外へ出すための追い出し棒も欠かせません。
採集後の飼育:餌付けのコツ
豆チョウちゃんが採れたら、ぶくぶく……とエアレーションして、大切に連れて帰りましょう。おウチではゆっくりと水合わせし、まずは小さな飼育ケースで隔離してあげましょう 。いよいよ、採集の次の楽しみである餌付けが始まります!
この餌付けもなかなか難しく奥が深いのですが、だからこそ成功した時の喜びは格別! 豆チョウちゃんは最初から人工餌を食べてくれる訳ではありません。自然の餌……よく使われるのは「アサリ」です。
[アサリの餌付け] 生のアサリは細菌などが付いているかもしれないので、一度冷凍して殺菌します。使う時になったらアサリを細かく刻んで解凍。大きな水槽だと餌に気付かなかったりするので、刻んだアサリを殻に塗り付けて与えるのが一般的です。
私が開発した注射器型のスポイトを使って直接近くに与えたりします。この方法だと、生アサリを水槽に入れっぱなしにして水を汚すことも防げます 。突つきにくる豆チョウちゃんが可愛いんです!
[人工餌への移行] 生アサリを突つくようになったら、これまで自然の餌を食べてきた豆チョウを人工餌に慣らすため、10日位かけて砕いた粒餌やフレークを徐々に混ぜていきます。1日目10%、2日目20%…と少しずつ増やし、完全に人工餌を食べるようになったら餌付け成功です!!