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てくてく学ぼう!!
『CASOミーティング』

『CASOミーティング』

実は私は今、真鶴にいません。2週間の合宿免許で四国に来ています。なのでここ数回お送りしている記事は、真鶴出発前に書き溜めておいたものか、四国の合宿先で運転の講習と実習の合間に書いたものになります。合宿といっても、やるのは運転の勉強だけなので、時間的な余裕は結構あるのですが、

心の余裕はあまりなくて、運転中に「焦りすぎ!!」と教官に叱られてばかり……

ですが、私が留守にしているこの前の日曜日(5/17)、真鶴では『第2回CASOミーティング』が開催されました。CASO、かそ、過疎……と連想してしまうワードですが、CASOには「Chaos(混沌)」「Adaptability(適応)」「Sustainability(持続可能性)」「Organics(有機)」の頭文字が集められています。

目的とするのは、よくある過疎の解消や地域創生、町興しにとらわれない、自由度の高い町の魅力の再発見。まさしく名前に込められている通り、オーガニックで柔軟で持続性のあるミーティングで、特にカオスが最初に来ているところが私のお気に入り。

「カオス(混沌)」というとちょっとネガティブなイメージがありますが、Nomos(法・秩序)の対極にある概念とされています。何でもデジタルに数字や数値に置き換えられる時代ですが、町のキャッチフレーズとなっている「真鶴時間」に、針の目盛りはありません!

私も幸せをつくるお手伝いができれば良いな……と思ってます



『てく学』

第1回目のミーティングは昨年の10月でした。その時は私も参加させて頂いたのですが、驚いたのは主催の「のびた」さんが提唱する「てく学」……哲学のもじりとなるそうですが、なんと「お散歩」を本業とされているんです!!

岡山の倉敷を拠点に、全国各地で「お散歩」イベントを開催されています

私の姉の知り合いには「罠で動物を捕る」を生業にしている人もいるし、「かくれんぼ」を職業にしている人もいましたが、とうとう「お散歩」までお仕事にできるとは……将来のことをいろいろ考えなくてはならない私にとっては、元気と勇気を貰えるイベントでした。

第1回目の時は30名ほどの参加者で、町の中心部「背戸道」をてくてく歩きながら「てく学」しました。そして先日の第2回目は、真鶴半島の先端「ケープ真鶴」で集合して、「お林」を通って「琴ヶ浜」に出てから海沿いを歩く、真鶴の自然満喫コース。

私は四国にいて参加できなかったので、代わりに父が「てく学」してきました



第2回目の様子

この先は父からの伝聞になりますが、この日の「てく学」のテーマは「70番目の美の基準を考える」こと。町民の方はご存知の通り、真鶴には古き良き街並みと自然を残すために、69のパターンランゲージからなる『美の基準』なるものが制定されています。

この条例がバブル期のリゾート開発から町を守ったそうです

パターンランゲージというのは、建築家のクリストファー・アレグザンダーさんが提唱した知識記述の方法……と書くと堅苦しくなりますね。真鶴の美の基準の場合は「小さな人溜まり」とか「実の成る木」とか「街路に向かう窓」とか「座れる階段」などの69からなるデザインコード。

これもNomosへのアンチテーゼとなっていて、よくある町の条例のように「高さ何メートル」とか「広さ何平米」とか、数値で規定されていないんです。「てく学者」である「のびた」さんは、生物学者ユクスキュルの「環世界」という概念に触発されて、人それぞれの感じ方の違いを追求する「てく学」を始められたそうですが、

体感的な心地よさを大切にする「真鶴時間」と「美の基準」にぴったりです

「草柳商店」でちょっとだけ角打ちした後、ゴールの「コミュニティ真鶴」では各グループが考案された「70番目の美の基準」が発表されたそうです。「大樹の偉大さ」「町の匂いを大事に」「ギリギリでのバランスと調和」「漁師が守る森」「ちょうど良い真鶴」……町外からご参加の方が多かったそうですが、真鶴の良さを満喫してくださったようですね。




カオスといえば……

父によると前日、草柳商店の角打ちに行ったら誘われた……のが今回の参加のきっかけだったそうですが、あの場所こそまさにカオス! 種々雑多な人々が集まって、初めての人同士でもなぜか仲良くなれちゃう不思議な場所です。

哲学者の國分功一郎さんは、人間だけが「環世界間移動能力」を持つ存在であると説かれています。ピュシス(自然)からはみ出すカオスが人間であるという考え方で、ノモスからも距離を置く真鶴って、まさに「てく学」にぴったりな場所かも……。

と、最近大学でお勉強していることを聞き齧ってまとめてみましたが

人口を増加させたり、町を発展させたり、インフラを整えたり……に拘らない、今の真鶴町が持つ良さをそのまま残したい。のびたさんが発せられたという「町興しより町残し」というキャッチフレーズに、今の町民の皆さんの想いも集約されていると思いました〜。









Author
はなな
真鶴町在住の大学生。家族の協力を得て『まなNAVI』を運営しています。趣味はウクレレ(ギター)と豆チョウ採集。夢は、開発中の「ぼんぼん鮫最中」をいつか商品化することです!!