SPOT
海よりオススメ!?
『お林』

「お林」って!?

まなNAVI史上、いちばん短いタイトルかもしれません……『お林』。でもここは真鶴を語る上で外すに外せない大切なSPOT。海に魅かれて引っ越してきた我が家にとっては不思議だったのですが、町の人にも、外からの観光の人にも、海より「お林」の方が人気があるみたい!?

「お林(おはやし)」という呼び名も少し不思議ですよね

場所的には真鶴半島を先端から半分ちかく覆う、鬱蒼とした森。「林」と呼ぶには規模が大きい立派な森。しかもわざわざ「お」を付けて呼ぶのはなぜ? 自分の苗字が「森」だからではありませんが、なんだかちょっと、腑に落ちない気持ちをずっと抱えていました。

その答えは江戸時代に。小田原藩がこの岬に黒松を植えて育てたのが元々の「お殿さまの林」……当初は「森」というほど大きくなかったのかもしれませんね。今では「魚つき保安林」――木々の栄養が海に流れて植物性プランクトンを育て、真鶴の海をおいしい魚でいっぱいにしてくれる、いわば「魚を育てる森」とも呼ばれています。




涼みに行ってきました

今年の夏はとにかく暑いので、気分転換に外に出るのも億劫です。でも先日、母と「お林なら涼しいかも!」と、番場浦(ばんばうら)側の入り口からお林へ入って散策することにしました。森林浴では気温にして2℃〜4℃、体感温度としては5℃以上涼しく感じられるということです。

朝夕は、ワンちゃんのお散歩をされている方も多くいます

お林にはいくつかの散策コースがあるので、今回は私にとって初めてとなるルートを選びました。「番場浦海岸まで420m」なんて刻まれた古い石の道標を横目に、てくてくてく……。途中には「灯明山(とうみょうやま)標高96m」という案内板も。

「96m」と言われると、「しょぼっ……」と思われるかもしれませんが

このルートの勾配は、ちょっとした散策や遠足にちょうど良い! 私のような登山の未経験者や小学生には立派な山登り感覚も味わえますし、下の見えない谷もあって冒険感覚も。このルートを辿ってみて初めて、海より人気があるのも頷けました。




クラウンシャイネス

歩いていて思わず足を止めたのが、神奈川県の「火気に注意」「豊かな緑 山火事注意」の看板です。ちょこんと描かれたリスのキャラクターが、すっとぼけた顔でなんともかわいい!!

母が気に入って、たくさん写真を撮っていました

そして、お林で出会えるおすすめの光景が「クラウンシャイネス(crown shyness)」です。木々のてっぺんが、まるでおたがいに遠慮し合うみたいにぶつからず、少しずつすき間を空けて広がる現象のことで、日本語に訳すと「樹冠のはにかみ」……葉っぱが遠慮し合うことを「はにかみ」なんて、可愛らしいネーミングですね。

暑さもちょっと忘れるくらいの美しさで、木々から差し込む光がその魅力を倍増していました。皆さんも、季節と時間を狙って観察してみてください。木々が生き残っていくために、自然そのものがつくり上げた天然のデザイン……新しい「真鶴Tシャツ」の模様に採用してもいいかもしれません。




「木」そのものが圧巻!

道の途中には、三角屋根の野鳥観察小屋もありました。前からその存在は知っていたけれど、実は行くのは初めて。今回やっと立ち寄れて嬉しかったです。木でできた渋くて素敵な建物で、中もきれいに整備されていて、こういう場所が気持ち良く歩けるのは、普段から手をかけてくださる方がいるおかげなんだなぁ……と、しみじみ。

そして森の奥で、どーんと大きなクスノキを発見!! ちょうど幹まわりをメジャーで測っている最中の木もあって(「お林調査」というのだそう)、大人が何人も手をつながないと回りきれないほどの太さにびっくり……というより感動してしまいました。

「御林」のはじまりでもある黒松(クロマツ)が、300年ぶんの時間を経て今も立っていると思うと、壮大な時の流れに自分がちっぽけな存在だということを自覚させられますし、神聖な、畏敬の念を禁じ得ません(……最後、あばれる君のセリフみたいになっちゃったけど)、

「森林浴の森100選」にも選ばれている真鶴の誇りのご紹介でした



ついでに、まさかの韓国料理!!

たっぷり歩いたら、母も私もお腹ぺこぺこ。この日は岬の先端の「ケープ真鶴」のレストランで、海をぐるっと見晴らす窓辺の席へ。オープン当日に来たときにはなかった韓国料理のメニューが増えていて、冷麺やビビンバをいろいろいただきました。

汗をかいたあとのつるっと冷たい冷麺、これがもう最高!!

目の前には三ツ石の青い海。お林でひんやり森林浴をして、そのあと海を見ながらおいしいごはんでしめる。真夏なので「完全に涼しい!!」とまではいきませんが、ちょっと歩くお散歩として、いかがですか? ……ただし汗はたっぷり出るので、水分補給だけはどうかお忘れなく!!






Author
はなな
真鶴町在住の大学生。家族の協力を得て『まなNAVI』を運営しています。趣味はウクレレ(ギター)と豆チョウ採集。夢は、開発中の「ぼんぼん鮫最中」をいつか商品化することです!! 詳しいプロフィールはこちらのページで!!