短い滞在で真鶴を大絶賛!!
今日はちょーっと小難しいお話になっちゃうかもしれませんが、私にとっては大ニュース! そして、たぶん、真鶴の皆さんにとっても大ニュース!! 私が偶然発見した大スクープをお伝えします!「真鶴町情報サイト」を勝手に冠する『まなNAVI』にふさわしいスクープです!!
……とは言われても、上のサムネイルをわざわざクリックして、動画を見る気になる人なんてそんなにいないですよねぇ? しかも1時間42分もある超・超・長〜〜い動画を。でも見始めて15分ほど進んだところで「Manazu〜ru」と、耳慣れた音が飛び込んできます。マナヅ〜ル……そう、真鶴です!!
この動画は、高名な学者さん「パトリック・J・デニーン」ノートルダム大学教授が、今年の6月に初来日して、講演をされた時の様子です。オバマ元大統領がその著書『リベラリズムはなぜ失敗したのか』を高く評価。J.D.ヴァンス副大統領にも影響を与えたと言われる政治哲学者さんです。
なぜ真鶴に!?
気になって私も調べてみたのですが、よく分かりません。「デニーン」「真鶴」で検索すると、いくつかの関連サイトをGoogle先生は表示してくれるのですが、どのサイトも内容は「デニーンさんが真鶴小学校を訪問し、子どもたちの給食の風景を視察した」ということぐらいしか分かりません。

子どもたちが給食の配膳のために整然と並ぶ姿にいたく感動されて、「他者への義務や他人への配慮という伝統がまだ息づいている」「自分が生まれ育った、かつてのアメリカに似ている」と感想を述べられています。素直で純朴な真鶴っ子が目に浮かぶような評価ですね。
さらに調べてみると、ようやく一つ、ポッドキャストを見つけました。『2020s (twenty-twenties)』という番組です。2020年代を形づくる思想やカルチャーを横断して語り合うという番組で、哲学者の柳澤田実さんによって、先の日本記者クラブでの公演の様子がレポートされていました。
ポッドキャストとしてはSpotifyやApplePodcastで配信されているのですが、上のYouTubeからも視聴できます。番組内では、デニーンさんが説く「ローカリズム(地域主義)」の重要性に関連して、真鶴町のまちづくり条例『美の基準』についもお話しされています。調べがついたのはここまでです。
真鶴町が理想?
今現在、世界中で民主主義やリベラリズムの危機が叫ばれています。自由主義が行き過ぎて、経済面では自由競争の結果としての格差が……社会面では個人主義が行き過ぎて分断や孤独が……問題となっているとデニーンさんは指摘します。そこで国家への依存が高くなるというのが先ほどの「逆説」になるのですが……。

昔ながらの街並みを残し、人と人との繋がりがまだ生きている真鶴。私が引っ越してきて見い出したものと同じものにデニーンさんも着目されたようです。本国のアメリカでは、デニーンさんが幼少の頃の共同体や人間関係はすでに失われていると嘆かれていますが、私は逆に真鶴に来てはじめてその共同体と人間関係に出会いました。
デニーンさんはそれを19世紀フランスの思想家、アレクシ・ド・トクヴィルの著書『アメリカのデモクラシー』を引いて説明します。そのキーワードは「中間領域」と「パブリックマインド」になると思うのですが、そんなに難しい話ではありません。
個人と国家、個人と世界の間にあるのが「中間領域」です。これが今、ネットやSNSというひとっ飛びに世界に接続できるツールによってないがしろにされています。人と人とが顔を合わせ、語り合える「中間領域」が失われるにつれて、「パブリックマインド」が形成されにくくなっていると言われます。
世界が真鶴に追いついた!?
いっぽう真鶴は、この「中間領域」だらけだと思うのです。「真鶴観光協会」「真鶴町商工会」とその「青年部」に始まって、「MMK(真鶴盛り上げよう会)」「真鶴デザイン協会」「真鶴町観光推進機構」「まなとも」などのような中間領域がたくさんあります。

お店に至っては「KENNY」「草柳商店」「真鶴出版」「道草書店」「ぺぺ」さん……に限らず枚挙にいとまがありません! どのお店に行っても真鶴談義が繰り広げられていることが多く、パブリックマインドが醸造されています(以前住んでいた所では全く見られなかった光景です)。
