大正生まれの駅
いつもお世話になっている「真鶴駅」……調べてみると、開業はなんと1922年(大正11年)12月21日。2022年には100周年を迎えて、当時のお弁当の掛け紙を復刻した記念弁当も販売されたそうです。そんな長い歴史があるからか、実はこの駅、駅舎の看板に「JR」の文字がないんです。国鉄時代の看板が、今もそのまま残っているのです。

私が真鶴に越して来て、駅でいちばん驚いたのは「駅員さんとの距離の近さ」です。もともと平塚に住んでいたころは、駅長さんがどんな人かを知る機会なんてありませんでした。でも真鶴では、町のイベントなどで顔を合わせているうちに、自然と話すようになっていました。

……そう感じているのは、駅員さんの方からしても同じみたい。真鶴駅はお客さんがとても温かくて、ダイヤが乱れて慌ただしいときでも「駅員さんも大変だね、頑張ってね!」と声をかけてもらえる事が多いそうです。

迷子も楽しい!? 「駅からハイキング」
そんな「駅と町の近さ」は駅のイベントにもつながっています。JR東日本は会社全体で「地域が元気じゃないと、会社も元気ではいられない」という考えを持っていて、真鶴駅も地域に貢献するために町や観光協会と一緒に、毎年様々なの企画に取り組んでいるんです。

そのひとつが、JR東日本のいろいろな駅で開かれている「駅からハイキング」(記事はこちら)。JR東日本は安全第一の会社なので、コースはわかりやすい道を選ぶのが基本だそう。でもある年、地元の方と相談して、真鶴らしい瀬戸道もコースに入れてみることにしたそうです。
すると、寄せられたアンケートの中には「20年間で何十コースも歩いたけれど、これほど面白いコースは初めて!」との声もあったそうで、その声に背中を押されて「背戸道だけを歩くコース」まで作られ、さらには真鶴の魅力がもっと見えてきたということです。

聞かないと解けない!?「真鶴検定」
……だったら「町の人と話すきっかけを作ってしまおう」と生まれたのが「真鶴検定」(記事はこちら)。電車で真鶴駅に来て、改札でどこの駅から来たかを伝えると、問題用紙やマップがもらえます。町を歩いてクイズに答えたら、駅に戻って駅員さんに採点をしてもらい、正解数に応じて「級」と「景品」がもらえる仕組みです。

ポイントは、町の人に聞かないとわからない問題をあえて入れていること。たとえば「この場所、町の人は何と呼んでいる?」……なんて問題、町の人に聞かないとなかなかわかりませんよね?
そして駅員さんが楽しみにしているのが、採点をしている間の会話。「さば大師を探していたら、町のおじさんが案内してくれた」「ハンバーガーをごちそうしてもらった」など、町を歩いて起きたことを話してくれるんだそうです。

この流れはさらに広がって……「真鶴探訪」というイベントにもつながりました。来年の「横浜の花万博(GREEN×EXPO 2027)」に向けて、JRで実施される「神奈川・横浜デスティネーションキャンペーン」の一環です。すでにこちらの記事で今年の様子をお伝えしています!!

トンネルを抜けると……
ひとつは、下りの熱海方面に向かう電車の車窓。根府川から真鶴へ向かう途中の長いトンネルを抜けると視界が開けて、斜面に家が並ぶ真鶴の町が見えるんです。かつて「東洋のリビエラ」と呼ばれた真鶴だけに、イタリアの港町みたい。初めて真鶴に来た日にこの景色を見て、「いい町で働くことになったな」と思えたそうです。



